私たちが日々生活していく中で、様々な病気のことに関する心配がつきまとってきます。
その中でも性別ごとに発症の違いがある病気なども数多くありますね。
今回紹介するのは「橋本病」という病気なのですが、こちらも女性に多い病気として認識されているものです。
馴染みのない方にとっては入り込みにくい話題ではあるかと思いますが、今後の備えとして知っておいて損はありませんので、今回は橋本病について触れていきましょう!
画像出典:https://medley.life/diseases/54c126056ef458e905f199c5/details/thyroid-gland/problems/
1 橋本病とは何か?

画像出典:https://medley.life/diseases/54c126056ef458e905f199c5/details/similar-diseases/hashimotos-thyroiditis/
そもそも橋本病ってどんな病気なの?と思う方も多くいらっしゃるでしょう。
ということで、ここでは橋本病の主な症状や原因について紹介していきますね!
1-1 橋本病の特徴
橋本病は別名「慢性甲状腺炎」とも言われるもので、首の真ん中あたりに位置する「甲状腺」という箇所が炎症を起こすことで発症する病気です。
主に女性に多く発症が見られ、その中でも特に30〜40代の発症が多いのが特徴です。
橋本病の厄介なところは自覚症状がわかりにくく、ただ単に甲状腺が腫れているだけと認識してほったらかしになってしまうこともしばしば…。
しかし、発症しやすい年代も相まって、放置してしまうと重症化しやすいといった側面があるので注意が必要になってきます。
放置してしまうと甲状腺に腫瘍ができてしまったり、別の病気を発症してしまいます。
1-2 主な原因
橋本病の原因ですが、明確にこれ!といったものはまだはっきりとはわかっていないのが現状ですが、免疫機能が関連しているのではないかと言われています。
体の外から入ってきた有害物質に対して働きを見せるのが免疫機能ですが、それが自分の体内で起きて甲状腺の細胞を攻撃して壊してしまうことが橋本病の原因ではないかとされています。
これによって甲状腺が炎症を起こし、症状が見えてくるといったメカニズムを持つのが橋本病です。
また、遺伝や妊娠などのストレスなども発症の原因とされていますので、家族で橋本病を発症したことがあるという場合には注意しておきましょう。
ストレスの対処も忘れずに!
2 そもそも甲状腺とは?

画像出典:https://www.my-nature.jp/content/care/10370
橋本病は甲状腺が炎症することで発症する病気ですが、そもそも甲状腺ってどんなものなのかここで触れておきましょう。
甲状腺とは、喉仏の近くにあるホルモンを生産する臓器のことをいいます。
あまり聞き馴染みがない名称なのでさほど重要でないような気がしてしまいますが、実はかなり大きな役割を持ったものなのです。
甲状腺のホルモンには主に、
- 体の発達や成長
- 脳や脊髄などの中枢神経の維持
- タンパク質や炭水化物の代謝
- 血圧の調整
- 交感神経の調整
などの役割を持っており、これを見るだけで甲状腺が体に対して与えている影響がかなり大きなものであることがわかってきますね。
橋本病によって甲状腺が炎症を起こしてしまうと、メインの症状に加えて上記の役割を果たすことも困難になると思うと恐ろしいですね…。
3 橋本病の主な症状

画像出典:http://tarumi-up.net/other_region/neck_sagging/
では、これまでの内容を踏まえた上で、ここでは橋本病の主な症状について触れていきましょう!
橋本病の症状は主に、
- むくみ
- 脈拍が弱くなる
- 皮膚が乾燥する
- 記憶力が低下する
- 月経に異常が出る
- 体重が増加する
- 疲れやすくなる
- 寒さを感じやすくなる
- 食欲の低下
- 首が太くなって硬くなる
- かすれ声
などといった症状があります。
ストレスなどで起きやすい症状とも酷似していることから橋本病の「自覚しにくさ」がわかってきますね。
4 橋本病の対策について

画像出典:http://nishikawask.com/hashimoto-disease/ninsinsitara-hasimotobyou.html
では、橋本病に対抗するために効果的な治療法や、日常生活で行える予防法などについて紹介します。
4-1 治療法
橋本病はホルモンに関する病気なので、治療もホルモン剤を投与する方法が選択されます。
ホルモン剤は強力であったり、服用をやめてしまうとまたすぐに症状が出てしまったりと、なかなか取り扱いの難しいものとなっています。
ですので、もちろん医師の指示に従って適切な服用を心がけていきましょう。
薬物と関わっていくこと自体がストレスになってしまうこともありますが、治療のためと割り切っていくしかありません。
4-2 予防法
橋本病は先ほども触れたように、はっきりとした原因がわかっていない病気となっています。
ですので橋本病の予防というよりは、病気にならないように体を作っていくということの方が適した表現かもしれません。
例として、
- 血液の流れが悪くならないよう食生活や喫煙などに気を配る
- 適度な運動、ストレス発散をする
- 生活習慣を見直す
- 自分の家族に橋本病にかかった人がいるか確認しておく(もしいれば詳しく話を聞いておきましょう)
などを日頃から行っていくことが橋本病を防ぐために行える方法であると言えるでしょう。
また、海藻類に含まれる「ヨード」という物質が橋本病を悪化させてしまうと言われていますので、過剰摂取を控えておきましょう。
こちらは治療の段階でも効果的な方法ですね!
5 橋本病は完治するのか?

画像出典:https://goo.gl/N57Gba
病気といえば気になるのは症状や原因などももちろんですが、完治するのかどうか?というところも知っておきたいところです。
橋本病の場合は完治ではなく「寛解(かんかい)」と称されているのですが、個人差はあれども治る病気とされています。
ホルモン剤や生活の安定によって甲状腺が機能を取り戻すことができれば寛解への道は見えてきます。
生活習慣や喫煙、ストレスなどの管理をしっかり行えば免疫機能も回復に向かうので、できるだけ体をいたわった生活を心がけていきましょう!
なので、寛解までの期間に個人差はありますが、橋本病は治すことが可能な病気と言えますね!
まとめ

画像出典:https://medicalnote.jp/contents/150713-000002-SIRJLP
今回は30〜40代の女性に多い甲状腺の病気、橋本病について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
あまり聞き馴染みもなく、自覚症状もないので危機感を覚えにくいところもありますが、先ほども触れたように放置してしまうと様々な障害が出てきます。
例えば腫瘍ができてしまったり、甲状腺の機能自体に影響が出てしまうこともあります。
「無痛性甲状腺炎」や「バセドウ病」などの他の病気に発展してしまう可能性もあるので、身に覚えがあったり、少しでも不安に感じるようなことがあればすぐに検査を受けましょう!
また、気持ちの面でも影響が出やすいものになりますので、症状をそのままにしていると「うつ」を併発してしまったりもするので危機感を持っておく必要もあります。
しっかりと向き合っていけば治せるものなので、ぜひ今回の内容を参考に橋本病について知っていただければと思います。
コメントを残す