介護との密接度がグングン上がって来ている高齢化社会の現代。
在宅での介護人口も増加傾向にあります。
在宅での介護は住みなれた自宅で行うものなので介護をする方もされる方もリラックスできる環境で介護を行えます。
ですが反面こんな声も…。
「在宅で介護をしたいけど仕事もしないと収入が…。」
「介護に追われて自分の時間が全く取れなくてストレスが…。」
「今後の為にも資格の勉強などもしたいけど自宅で介護をしていると…。」
どんなことに関してもそうですが、介護にも常にこのようなジレンマがつきものになってしまいますよね…。
そんなお悩みを少しでも解決する為に、今回ご紹介するのは…。
介護施設です!!
以前も少しご紹介したことがあるのですが、今回はより深く、さらに介護施設について知れるような情報盛りだくさんでお伝えしていきます!
前回ご紹介した内容も合わせて参考にしてみてくださいね!
画像出典:http://nursing-care.org/index.html
目次
- 1 介護施設の種類
- 1 有料老人ホームとは
- 2 介護付老人ホーム
- 2-1 特徴
- 2-2 費用と利用条件
- 3 住宅型有料老人ホーム
- 3-1 特徴
- 3-2 費用と利用条件
- 4 健康型有料老人ホーム
- 4-1 特徴
- 4-2 費用と利用条件
- 5 介護保険施設とは
- 6 特別養護老人ホーム(特養)
- 6-1 特徴
- 6-2 費用と利用条件
- 7 介護老人保健施設(老健)
- 7-1 特徴
- 7-2 費用と利用条件
- 8 介護療養型医療施設(療養病床)
- 8-1 特徴
- 8-2 費用と利用条件
- 9 高齢者向け住宅とは
- 10 サービス付き高齢者住宅
- 10-1 特徴
- 10-2 費用と利用条件
- 11 シニア向け分譲マンション
- 11-1 特徴
- 11-2 費用と利用条件
- 12 グループホーム
- 13 ケアハウス
- 14 介護施設の検索方法
- 15 よくあるトラブル
- まとめ
1 介護施設の種類
それではまず、介護施設にはどのようなものがあるのでしょうか?
代表的な種類をご紹介していきます!
介護施設には主に5種類の分類があり、以下のものが代表的になります。
1つ目が「有料老人ホーム」と分類されるもので以下の3種類があります。
- 介護付老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
続いて2つ目が「介護保険施設」に分類されるもので以下の3種類です。
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保険施設(老健)
- 介護療養型医療施設(療養病床)
3つ目が、「高齢者向け住宅」という分類になります。
- サービス付き高齢者住宅
- シニア向け分譲マンション
4つ目が地域密着型の「グループホーム」、5つ目が軽費老人ホームというものに分類される「ケアハウス」になります。
次からの節で、それぞれの施設の特徴について触れていきましょう!
1 有料老人ホームとは
介護を必要としている高齢者にとっての新しい住まいとしてあるのが「有料老人ホーム」です。
先ほど少し触れたサービスごとに異なる3種類があり、介護のサービスや家事などの補助も受けることができます。
施設ごとに利用条件や費用などが異なりますが、主に自立しているかそうでないかで変わってきたり、費用に関しても「利用権方式」というものをとることで0円で利用できる施設もあるようです。
2 介護付老人ホーム
2-1 特徴
「介護付き有料老人ホーム」では食事や入浴、排泄などの日常生活の介助を施設のスタッフが行なってくれます。
他の施設と比べて費用が高額になってしまいますが、介護度が高くても入居でき、医療面に関しても充実しているのはメリットと言えるでしょう。
浴室やトイレなどの共有設備はもちろん、食堂や大浴場、カラオケルームなど入居者の要望に応じて選択できる様々な設備も魅力ですね。
レクリエーションを行っていたり、スタッフが24時間常駐している場合が多いので、安心して高齢者のお世話を任せることができますよ!
2-2 費用と利用条件
こちらの施設を利用するための費用と条件をいくつか挙げておきますね!
あくまでも目安ではありますが、入居一時金が0〜数千万円、月額費用が12〜30万円となっています。
65歳以上の方が対象で、要支援1〜要介護5までの方が利用できます。
認知症の有無や収入面など施設ごとの条件がある場合も多いので入居を決める前にしっかりすり合わせを行いましょう!
3 住宅型有料老人ホーム
3-1 特徴
こちらは主に民間企業が運営をしていて、外部によるサービスを受けることができる施設です。
サービス内容は食事と緊急時の対応など基本的なものになります。
介護付きのものより料金が安価なの特徴で、外部のサービスを利用するので介護度が高くない方にもサービスを提供できるのはメリットですね!
反対に介護度が高くなってしまうと住み続けることが困難で、費用も高額になっていってしまいます。
こちらの施設も設備が充実しているので介護度に応じて介護付きか住宅型かを選択しましょう。
3-2 費用と利用条件
こちらは介護付きの施設とかかる費用の設定が似ていて入居一時金は0〜数千万円、月額は12〜30万円が目安となっています。
こちらは60歳以上から入居できる場合があり、対象の介護度も自立ができている方から軽度の要介護の方が対象となります。
介護付きと同様、認知症や収入面など施設ごとの条件もあるのでお忘れなく!
4 健康型有料老人ホーム
4-1 特徴
先ほどご紹介した2種類の施設と大きく異なる点は、「介護を必要としない健康な高齢者の日常生活をサポートする」ということです!
食事などの基本的なサービスが受けられるのは同様ですが、あくまで自立している傾けのサービスとなります。
充実した老後を送るためや、万が一の場合の備えとして利用する方が多く、トレーニングルームや露天風呂など設備も需要に合わせたものが揃っています。
「介護は必要ないけど、仕事があるから家に一人で待たせているのは不安…。」と考えているご家族の為にもぴったりな施設と言えるでしょう!
4-2 費用と利用条件
スタッフの数や設備の内容によって異なりますが、入居一時金が0〜数億円、月額が10〜40万円とかなり幅が出てきてしまいます。
利用対象自立が可能な60歳以上の健康な方となっています。
利用中に介護が必要になってしまった場合には退去しなくてはなりません。
退去ではなく、移動ができる場合もあるので不安がある場合は移動が可能な施設を選択するのもいいかもしれませんね。
利用前の費用のすり合わせや、入居中の介護度の変動に対する対応など、不安要素はあらかじめスッキリさせた上で利用するのが良いでしょう!
5 介護保険施設とは
続いてご紹介するのは「介護保険施設」です。
こちらは名前の通り、介護保険で利用することができる施設となります。
基本的には費用が安価なのが特徴で、高齢者の状態に合わせたサービスから3種類の施設から選択することができます。
それでは1つずつご紹介していきましょう!
6 特別養護老人ホーム(特養)
6-1 特徴
民間企業が運営する施設で、寝たきりになってしまった方や、認知症の方など在宅での介護が困難になってしまった傾けの施設です。
「特養」と呼ばれることもあります。
食事や入浴、排泄の介助などのサービスを24時間受けることができる他、レクリエーションも充実しています。
居室にも種類があるのが特徴で、1人で利用する「従来型個室」や複数名で利用する「多床室」があります。
また、それぞれの居室の特徴と合わせて10室ごとに浴室やトイレなどの設備を共有して使う「ユニット型」というタイプがあります。
サービスが充実しているが故に人気の施設で、入居待ちがかなり発生してしまっているのも現状です。
6-2 費用と利用条件
介護保険施設には入居一時金がかからない場合がほとんどです。
また、有料老人ホームと比べると月額料金も安く設定されていて、特別養護老人ホームの場合は月額5〜13万円となっています。
要介護度3〜5の65歳以上の方が利用対象で、必要性の高い方から優先して利用が可能となります。
7 介護老人保健施設(老健)
7-1 特徴
先ほどの特養よりも医療面に特化した施設です。
「老健」と呼ばれることもあります。
「高齢者が自宅へ帰る為の施設」とされており、医師や看護師、リハビリの専門スタッフや介護スタッフによる医療サービスを受けられます。
あくまで自宅へ帰る為の施設なので長期で入居できないので注意が必要です。(目安は3ヶ月〜半年)
特養と比べて医療面に特化させているのでかかる費用が高額になってしまうのにも注意!
医療サービスに特化してはいますが食事や排泄などの基本サービスは受けられますのでご安心ください!
7-2 費用と利用条件
こちらも入居一時金はかかりませんが、月額料金が8〜17万円と特養に比べて高額になります。
利用対象者は原則65歳以上で要介護認定を受けた方が対象となります。
ある程度症状が安定していることを求められる場合もあります。
先ほども触れましたが、入居していられる期間が決まっているので、入居が決まった時点で退去後のプランを練っておくと良いでしょう!
8 介護療養型医療施設(療養病床)
8-1 特徴
「療養病床」とも呼ばれる病院などが運営する施設で、老健と同様に医療面のサービスが充実しています。
重度の認知症や長期的に寝たきりとなってしまっている方など、安定した病状である場合に適しています。
老健との違いは目的が”療養”であるということなので、レクリエーションなどを行なっていない場合が多いので、どの施設にも言えることですが目的に応じて選択する必要があります。
病院と併設されていることが多い為、居室のタイプも4人部屋が主になるので事前に確認は必要ですね!
老健と同様に長期での利用が不可となっているので入居前に退去後のプランも考えておくと良いでしょう!
8-2 費用と利用条件
介護保健施設なので入居一時金がかからないのは先ほどまでと同様です。
月額での費用は9〜17万円と医療に特化している施設の為多少高額となります。
利用する条件ですが、要介護認定を受けた65歳以上の方が対象となります。
先ほども触れた通り、1人部屋がなく長期入院もできないデメリットがあるので高齢者の状態や希望、ご家族の要望と照らし合わせて入居を検討する必要がありますね。
9 高齢者向け住宅とは
高齢化社会の現代において、介護需要が高まっていくと同時に介護施設が不足しているという問題も発生しています。
元気に日常生活を送ることが可能な高齢者も多い中で、高齢者が安全に利用できる住まいが少ないという現状から、高齢者の居住の安全確保に関する法律が2011年に見直され、
「高齢者向け住宅」というサービスが改められました。
これまでは要介護認定を受けると退去しなくてはならなかったのですが、要介護状態になっても利用が可能な住まいが増えました。
10 サービス付き高齢者住宅
10-1 特徴
高齢者が安心して生活できるようにバリアフリー設備を充実させた賃貸住宅です。
最大の特徴は、高齢者が借りやすく自由な生活を送ることができるということでしょう。
入居がしやすく退去させられにくいのも魅力で、軽度の要介護認定を受けていても自立していても入居が可能ですが介護度の高い方は入居ができない場合もあります。
主なサービスとして見回りなどの「安否確認サービス」と「生活支援サービス」の2つになります。
自由な生活を送れる代わりに介護サービスが提供されないデメリットがありますが、最近ではその縛りも緩和されてきているので利用前にしっかり確認しておきましょう!
また、2011年より廃止されましたが、高齢者専用の賃貸住宅でバリアフリーなどの制約がなく一定の居室やスペースを提供するための「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」と呼ばれるものや、高専賃の特徴を基にバリアフリー化させた安全特化の「高齢者専用有料賃貸住宅(高優賃)」と呼ばれる制度もありました。
これれは現在サービス付き高齢者住宅と同様のくくりになっています。
10-2 費用と利用条件
高齢者向け住宅は施設と異なり費用が高額になります。
賃貸なので敷金が発生し、サービス付き高齢者住宅の場合は0〜数百万円で月の家賃が10〜30万円となっています。
利用する条件は自立が可能か軽度の要介護状態の方が対象で、ご家族との同居も可能となっています。
ある程度身の回りのことが自分で行えることや認知症の有無などが利用の条件となる場合もあるので利用前に希望の住宅を管理している業者とのすり合わせを必ず行いましょう!
11 シニア向け分譲マンション
11-1 特徴
民間企業が運営している分譲のマンションです。
こちらは一般の分譲マンションと比べるとより高齢者向けに建てられたマンションです。
一般の分譲マンションよりもゆったりとしたスペースが提供できるのが特徴で、設備やサービスに関しても充実しています。
例えば一般のマンションと同じような受付などのフロントサービスや、安否確認や緊急時の対応なども充実しているので安心して利用できるでしょう!
もちろんバリアフリー機能も実装され、看護師の常駐や食事などのサービスも付いているので一般的なマンションとは全く違うものとなります。
分譲なので売却や相続が可能で資産運用が行えるのも魅力です。
11-2 費用と利用条件
一般的なマンションと同様の料金形態をとっているところがほとんどで、購入する際の費用うや月々の管理費などがかかります。
主に購入には1500万円〜1億数千万円がかかり、管理費は月々3〜5万円と設定されているところが多いです。
対象年齢はマンションごとに異なるので希望のマンションの情報はしっかりチェックしましょう。
自立が可能な方から軽度の要介護の方まで幅広く利用できるので、老後の住まいとして安心できる環境下のもとのんびり過ごす、なんていう生活も魅力ではないでしょうか!?
初期費用や月々にかかる費用が高額なのでどちらかといえば富裕層の方向けの住宅となるので、ある程度まとまった資産がある方出ないと入居が難しいですが、反対に条件さえ満たせば誰でも利用ができますよ!
12 グループホーム
認知症や痴呆症の高齢者が家庭的で落ち着いた雰囲気の中で安全な生活が送れるようなサービスや設備を提供する施設です。
5〜9人からなる少人数のグループになり、専門スタッフによる介護や訓練、レクリエーションを受けながら共同生活を行う認知症の方が利用する施設としては最も一般的なものになります。
NPOや地方自治体が運営している地域密着型の施設で、対象の市町村に住民票がある方であれば利用が可能です。
要支援2以上の方が対象となり、入居一時金として数十万円、月額で15万円〜20万円の費用がかかります。
医療面での対応が他の施設と比べると対応不可なところが多く、介護の状態によっては退去しなくてはならないので、不安要素となることや条件などは利用前に確認をしておきましょう!
13 ケアハウス
地方団体が運営する施設で、「特定施設入居生活介護」という介護法の指定による介護サービスが受けられます。
比較的安価で利用できるのが特徴で、家庭環境や経済状況により家族と同居していくのが困難な方が対象となります。
A型、B型とある「軽費老人ホーム」とも呼ばれるものもあり、こちらは食事のサービスの有無など2種類ごとに特色があります。
ちなみにケアハウスは軽費老人ホームのC型と分類されることも。
ケアハウスには自立した生活へ不安を抱える方向けの「一般型」と、軽度から重度の介護度のかたを受け入れてくれる「介護型」とさらに分かれています。
一般型は初期費用として30万円、月額で7〜13万円となります。
介護型の初期費用は数十万円〜数百万円、月額で16〜20万円と多少高額となります。
一般型と介護型とで医療サービスなどにかなり違いが出てくるのでサービス内容と高齢者の状態を照らし合わせて最も適した施設を選択しましょう!
14 介護施設の検索方法
そもそも介護施設ってどうやって探すの?と思う方も多いでしょう。
所属する市町村に問い合わせたりケアマネジャーに相談したりと様々な手段がありますが、それより先に自分で情報を仕入れたい!という方へ!
インターネットで介護施設を検索できるサイトをいくつかご紹介します!
いずれのサイトも都道府県ごとに指定して検索をすることができますよ!
15 よくあるトラブル
介護施設での生活にはやはりトラブルがついてきてしまいます。
主に施設内での事故が多く発生しており、問題となることもしばしば…。
ここではいくつかの事例をご紹介していきます。
- 歩行中や移動時の転倒
- 車椅子やベッドからの転落
- おむつ交換時に無理な体勢を取らせてしまい骨折
- 食べ物屋飲み物の誤嚥
- 誤嚥による肺炎発症
- 脱水症状
- 湯たんぽなどによる火傷
- 移乗時の無理な動きで皮膚に傷を追わせてしまう
このようにザッとあげるだけでもこんなにあるのです。
もしこれが自分の家族の身に起こったら…?
考えただけで背筋が寒くなりますね。
利用する施設を下調べする際にはあらかじめ過去に起きた事故などを調べておくのも良いかもしれません。
ですが、事故が起こった=悪い施設と考えが凝り固まってしまうと身動きが取れなくなってしまうので、あらかじめ施設のスタッフへの注意喚起を行い予防に徹してもらうようにしましょう!
まとめ
いかがでしたか?
今回は介護施設についてご紹介しました。
施設ごとに特色や料金形態、サービス内容や起こりやすいトラブルなど様々です。
高齢者の状態やご自身の家庭環境によって選ぶべきポイントがありますので、しっかり吟味した上で最適な施設を選択する必要があります。
最近はインターネットでの施設検索など地震で行える下調べが充実していますので大切な家族を守るためにもご自身で情報を集めるのもとても大切ですね!
今回ご紹介した内容が介護施設をお探しの方や利用でお悩みの方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。
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