認知症って何??必ず知っておきたいもしもの時の対策や症状、相談先など

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「もしも親が認知症になってしまったらどうしよう…」

「身近な人に認知症の可能性があるけど、どうしたらいいのかわからない…」

そんな不安がよぎったことはありませんか?

2025年問題に代表されるように、2025年には認知症患者が65歳以上の5人に1人、計730万人以上にもなってしまうと推計されており、認知症はもはや日本が抱える深刻な課題として認識されてきています。

今回はそもそも認知症って何?というところから症状の種類や接し方、困ったときの対策などをご紹介していきます。

画像出典:www.dementia.org

目次

1 認知症とはどのような病気なの?

出典:http://www.minddisorders.com/Del-Fi/Dementia.html

歳をとると誰もがかかかる可能性のある病気である認知症。

認知症の中でも「中核症状」「周辺症状」を区別することが大切になってきます。

1-1 認知症の特徴

「若年性認知症」「硬膜下血腫」「正常圧水頭症」などを除き、一旦発達した知能が、加齢に伴い低下することが原因である認知症。

認知症は脳の病気ですが、特定の病名ではなく、「症状」です。

有名なアルツハイマー病では、脳が縮んでいるなどのはっきりとした病変が見て取れます。

認知症になると、記憶、思考、見当識(ここはどこか?今どこか?など)、判断などの脳の色々な機能が障害を受けた状態になります。

認知症になると今までの暮らしを続けることが困難になったり危険になったりするため、1人で放っておくことはできなくなってきます。

ただし、記憶力や見当識などの低下であっても、普通の暮らしができていれば認知症ではないと判断されることもあります。

1-2 「中核症状」と「周辺症状」とは?

認知症の全ての人に共通して見られる症状が「中核症状」です。

環境や人間関係の影響などによって不安になったり便秘が続くなど、精神状態や体調の不良によって引き起こされる症状が周辺症状です。

周辺症状(BPSD)は環境や人間関係などの外部要因に起因することが多いため、症状が発生したりしなかったりします。

2 認知症における「中核症状」の代表的な症状

出典:https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&ved=0ahUKEwjtt4nO8LrTAhUKWrwKHQeND30QjB0IBg&url=http%3A%2F%2Fdementia-so.jp%2Fknow%2Fdementia_cause.html&psig=AFQjCNER7toNkJH1FyNWQfYHbXzsZ-AgZQ&ust=1493047256420981

2-1 記憶障害

いわゆる「認知症」の代表例としてまず出てくる障害が「記憶障害」です。

昔のことや、直近に会った事柄が、記憶からすっぽりと抜け落ちてしまいます。

短期記憶障害(記銘力障害)と、長期記憶障害の大きく2種類に分かれます。

2-2 見当識障害

日時、場所の理解や方向感覚などが失われ、周囲の人を見ても自分が置かれた状況を判断する事が出来なくなってしまいます。

  • 今居る場所の事が分からなくなる
  • 日付が分からなくなる
  • 知っているはずの人を見ても、どんな人だったか思い出せない
  • 周りの人間と自分との関係が分からない

などといった症状がみられるようになります。

2-3 判断力の障害(実行機能障害)

実行機能は、

「目的をもった一連の行動を自立して有効に成し遂げるために必要な機能」

と定義されています。

つまり実行機能障害とは、

  • この定義の機能が果たせない
  • 行動の目的が定まらない
  • 行動が自立出来ない
  • 行動に効果が期待できない
  • 行動が成し遂げられない

というように、行動をとる際に支障をきたすという事になります。

2-4 失語

失語とは、言語野である大脳が障害され「聞く」「話す」「読む」「書く」といった音声、文字などの言語情報に関わる機能が失われた状態のことをさします。

症状例としては、

  • 呼称障害…目の前にある物の名前が思い出せなくなる
  • 音読と理解の相互障害…読めても理解できない、もしくは理解できても読めない
  • 流暢性の障害…言葉の数が少なくなり、言葉の長さも短くなる
  • 復唱の障害…聞こえてきた言葉が音として入らない。もしくは言葉は理解できるが話す機能の障害のために復唱ができない
  • 書字障害、計算障害…漢字のみ、平仮名のみ、または両方とも書けないこともある。計算が出来なくなる

対応としては、長い言葉や文章を避け、簡単な言葉でゆっくり話しかけるようにしましょう。

ジェスチャー等を入れるとなおわかりやすくなります。

1度で理解できないこともあるので、その場合は繰り返したり少し表現を変えたりという工夫も必要になってきます。

2-5 失認

失認とは、体の器官(目、耳、鼻、舌、皮膚等)に問題がないのに「五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)」による認知力を正常に働かせて状況を正しく把握することが難しい状態のことをさします。

ただし、五感全てが正常でないのではなく、一部分が侵される事が多くあります。

そのため周囲の人が支援すれば対象を正しく認識することができます。

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3 認知症に置ける「周辺症状(BPSD)」の代表的な症状

BPSDは環境や心理状態によって異なります。

服薬や介護、リハビリによって改善する場合も多くあるため、病気をよく理解して適切に対応する事が大切です。

3-1 失禁

認知症の方の失禁の理由1つではありません。

3-1-1 トイレの場所が分からなくなる場合

場所に関する見当識が障害されることで、トイレに行きたくても場所が分からなくなり、トイレを探しているうちに失禁してしまうということもありえます。

対応策としては「トイレにわかりやすく大きな目印を付けておく」「ポータブルトイレの導入を検討する」「夜になったらトイレまでの通路に明かりをつけておく」といった手法の導入が考えられます。

3-1-2 トイレの感覚が分からなくなる場合

尿意を感じる機能が低下し、トイレに行くための行動が遅れてしまった結果、失禁してしまうこともあります。

対策としては、「ご本人の排泄周期をチェックし、時間をみながら定期的にトイレの声かけを行う」「なんだか落ち着かない、急に立ち上がろうとする…といった行動を見逃さずに声かけする」などの対策が考えられます。

薬の影響で夜間頻尿、頻回な失禁が発生するケースもありますが、出来るだけオムツは使わない方がいいこともあります。

オムツに排泄する事は介護者の負担を軽減できるというメリットもありますが、ご本人の自立を阻害し、排尿感覚を奪ってしまうという危険性もデメリットとして存在します。

もしトイレへの立位や移乗が可能であればトイレ(またはポータブルトイレ)を利用できるような支援を行うことも選択肢に入れてみてください。

3-2 不眠、睡眠障害による昼夜逆転

高齢者になると一般的に眠りが浅くなります。

加えて認知症の方は、睡眠、覚醒、体内時計の調節に関わる神経伝達物質の量が変化する事で、睡眠障害となる危険性が高いと言われています。

高齢かつ認知症となると夜間の睡眠量が減り、日中に傾眠傾向となり、昼夜逆転が起きやすくなります。

昼夜逆転で最も介護者に負担となるのは本人の夜中の不眠による介護量の増大と言えます。

夜中に大声で叫んだり大音量でテレビを見たり、夜中なのに今から仕事に行くと言って外に出ようとしてしまうことも…。

対応としては日中の活動量を増やして、日光を浴びる活動を行うことで体内時計を正常化すること、夜の睡眠時間の前に入浴や足浴を行う事で睡眠しやすい環境を整えることが挙げられます。

3-3 認知症による徘徊

本人の生活習慣や性格等が影響して「徘徊」という形で元の場所に戻って来られなくなる症状を指します。

自分のいる場所や時間の見当識が障害を受けてしまうことで主に発症する症状です。

本人が行きたい場所に自力で辿り着くことは難しく、介護者が近くに居なければさまよい続けてしまうため、脱水や過労、転倒や交通事故など発見されずに行方不明となる等で最悪の場合死亡してしまう例もあります。

「何故その場所に行こうとするのか?」を本人に聴き、否定することなく受容してあげることも対策の一つです。

もし徘徊の発症が夜中であれば「明日の朝一緒に行こうね」などと言って他の話題に話を切り替えてみたり、昼間で本人が行きたい場所が近くなのであれば一緒に行くのも良いでしょう。

徘徊には理由があるため、出来るだけ本人の気持ちに寄り添ってあげることが大切です。

3-4 弄便(ろうべん)

大便を手で触れたり掴んだりして、自分の体や寝具、壁など至る所に擦りつける行為を「弄便」と呼びます。

弄便の原因はオムツ内に失禁したことによる不快感を、認知症の進行により介護者に伝えることが出来ず、自らオムツを外して自分で何とかしようとした結果が弄便に繋がると考えられています。

逆にトイレやポータブルトイレの中の便を掴むという行為は殆どありません。

介助すればトイレへの移乗が可能な方であれば、出来るだけオムツを使わずトイレで自然排泄が出来るように環境を整備すしてあげると、弄便等の不潔行為は減らせる可能性があります。

3-5 物盗られ妄想

認知症が進行すると、いつ、どこに、何をしまい込んだかを忘れてしまいます。

「お金・通帳・貴重品」を失くしたと騒ぎ、タンスや引出しの中を1日中探し回ってしまうことも。

それでも見つからず被害的な気持ちが出てくると、そのうち誰かが盗んだのではないかと一緒に住む家族や介護者に疑いの目を向けるようになってくることも。

介護者や家族がご本人にとって「信頼、安心できる人」であれば、大きなトラブルとならずに済むケースも多いのですが、訪問介護のヘルパーさんで担当が頻繁に変わるような環境であったとするならば、信頼感が低く本人の被害妄想が悪化することもあります。

財布や貴重品を入れる場所に予め目印を付けたり大きな文字で書いておくと本人にも理解できるようになる場合もあります。

3-6 認知症によるせん妄

せん妄とは意識障害が起こり、頭が混乱した状態になっている事をいいます。

認知症におけるせん妄が発生する要因としては、体の痛みや労作時などの疲れや息切れ、便秘等の体調不良により起こる事が考えられます。

発生すると急激な錯乱、混乱状態となりますが、発生要因に対して適切な治療や対応を行う事で精神状態を正常な状態に回復させることは可能です。

そのため予防には日々の体調管理が不可欠になってきます。

3-7 幻覚と錯覚

幻覚の症状がある方には全てがリアルに見えたり感じたりしてしまいます。

そのため介護者にとって必要な事は「いきなり否定しないし、肯定もしない」という事です。

真面目に見えていると言っている本人は、見えているものを頭ごなしに否定されてしまうと余計混乱してしまいますし、逆に肯定してしまうと、見えている物は大抵「怖い存在」で本人が怯えている事もあるため、その恐怖を助長してしまう可能性があります。

必要な対応としては、本人を安心させる為に、幻覚として見えていると思われる存在がいる場所に実際一緒に行って、その存在を打ち消して本人を安心させてあげる必要があります。

誰が部屋にいると言われれば、その部屋に行って、誰もいない事を一緒に確認してあげてください。

そうすると、本人は誰もいないことを確認して安心するケースもあります。

3-8 認知症による「うつ・抑うつ」

「認知症」と「うつ」は混同されやすい症状です。

さらに認知症となった後にうつを併発することもあります。

主な症状としては、意欲の低下や思考の障害など、見た目には一般的なうつ病に似た症状が現れます。

これが混同されやすい原因で、実際には認知症とは異なる「うつ病性の仮性認知症」という状態も存在します。

しかし「うつ病性の仮性認知症」と「認知症によるうつ」には決定的な様態の違いがあり、物忘れした自覚や本人の深刻さが「仮性」にはあるが「認知症」には少なく、気分の落ち込みも「仮性」では大きいですが「認知症」ではそれほど大きいものではないケースもあります。(むしろ認知症では「楽観的」になる傾向があります)

そして、脳の画像診断を行えば仮性認知症では脳に異常所見は見つからないため、もし異常があれば認知症という診断となります。

しかし、仮性認知症といえども認知症に移行しないというわけではありません。

まずは専門医に相談の上、今後の対策を行っていくと良いでしょう。

3-9 暴力・暴言・介護拒否

主に介護に対する不満や不安、苛立ちが募ると、健常な時は理性で抑えていた性格が表出して暴力、暴言となることがあります。

若年性認知症の方や、男性の認知症の方の場合は標的となった介護者が危険に晒されることすらあります。

暴力や暴言が出るのは、自分が考えている事がその通りに行かなかったり、望まない介護を受けることで不快な思いをしたり、介護者の声かけの対応が命令的であったり、禁止するようであったりなど、多岐に渡ります。

これらのことが介護拒否に繋がることもあり、在宅生活を続ける上で大きな障害になることも十分にありえます。

介護者が介護の在り方を見直したり、本人の意向と真摯に向き合い誠意ある対応をとる事で信頼を得て介護が円滑に運ぶことも。

3-10 帰宅願望

「帰りたい」と思う理由は、置かれた環境や本人の状態によって異なります。

例えば昔の記憶しか残っておらず「自分の家=幼い頃に過ごした実家」で、今家族と居る家は自分の家じゃないと思い込んでいる可能性もあります。

女性の場合では「家事があるから」と、外に出てバスやタクシーを探そうとする方も。

このような症状が1日の中では夕方にかけて起こり易くなる事から「夕暮れ症候群」と言われる事もあります。

「本人は一刻も早く家に帰らなければ」と思っているため、介護者はまず本人の話に耳を傾ける必要があります。

頭ごなしに「帰れない」と否定しては余計に不安感を助長してしまいます。

本人の話を聞いたら「もうすぐ夜だから明日の朝にしましょう」とか「では一緒に帰りましょうか?」と言い、周囲を一周して再び戻って来くるという方法も考えられます。

その後に「御飯を食べて行きませんか?」等と声かけをして帰宅願望から話がそれていくようにしていくのも1つの方法です。

認知症の方の行動にも「理由」があります。

帰宅したいという気持ちを受け止め、本人の立場に立った対応を心がけてください。

3-11 異食

異食とは食べられない物を口にしたり、実際食べてしまう事です。

認知症になると見当識に不備をきたし、目の前に有る物が食べられるかどうかも分からなくなる状態になる事があります。

もし介助を受ける人が異食をする状態となってしまったら手の届く範囲のものを何でも口にしてしまう危険性があります。

そのため手に届く範囲には「口に入る食べられない物は置かない」ようにしましょう。

特に気をつけたいのは医薬品や電池など、体に入ると極めて有害となる物質です。

4 3大認知症「アルツハイマー型」「脳血管性」「レビー小体型」について

出典:Medical Note

「認知症=アルツハイマー」と思われがちですが、実は認知症は発症の原因によって数十種類もあるとも言われています。

例えば低血糖が原因の場合であったり、水分が原因であったり、外傷を負って発症することもあります。

数多い認知症の種類の中でも、3大認知症として広く知られており、またかかる人も多いと言われている「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」に関してご紹介していきます。

程度の差こそありますが、簡単に分類すると下記の表のようになります。

認知症の種類 症状の特徴
アルツハイマー型認知症 【軽度】

不必要な買い物をしてしまう

日時が分からなくなる

【中度】

場所の認識ができなくなる暴力や徘徊などの問題行動を起こす大声をあげたり暴言を吐いたりする

【重度】

身体機能が低下する

被害妄想や幻覚が頻繁に出る

家族など身近な人のことがわからなくなる

レビー小体型認知症 半身に麻痺症状が起きる

自発的な意欲が低下する

頻尿、尿失禁を起こす

歩くことが困難になる

嚥下障害を起こす

脳血管性認知症 幻覚や幻視、幻聴を起こす

人間関係や環境に対して無反応になる

睡眠障害を起こす

便秘や血圧の変動など自律神経障害を起こす

1日の中で感情の起伏が激しくなる

4-1 アルツハイマー型認知症

新しいことが記憶できない、思い出せない、時間や場所がわからなくなるなどが特徴的です。

発症はもの忘れから気付くことが多く、今まで日常生活でできたことが少しずつできなくなっていきます。

また、物盗られ妄想や徘徊などの症状が出ることがあります。

原因としては、ベータたんぱくやタウたんぱくという異常なたんぱく質が脳にたまって神経細胞が死んでしまい、脳が萎縮して(縮んで)しまいます。記憶を担っている海馬という部分から萎縮が始まり、だんだんと脳全体に広がっていき、発症に至ります。

4-1-1 第一期に出る症状

  • 健忘症状…ものごとを忘れる
  • 空間的見当識障害…道に迷う
  • 多動…徘徊を繰り返すようになる

4-1-2 第二期に出る症状

  • 高度の知的障害、巣症状(失語、失行、失認)
  • 錐体外路症状(筋固縮)…パーキンソン病と間違われることもある

4-1-3 第三期に出る症状

  • 高度な認知症の末期で、しばしば痙攣、失禁が認められる
  • 拒食、過食、反復運動、錯語、反響言語、語間代(例: 「こんにちは」と言ったときに、「こんにちは、ちは、ちは」のように語尾を反復する)等が見られる

4-2 レビー小体型認知症

実際にはいない人が見える「幻視」、眠っている間に怒鳴ったり、奇声をあげたりする異常言動などの症状が目立つレビー小体型認知症。

主に65歳以上の高齢者に多くみられる症状ですが、40~50歳代の人の発症も少なくありません。

また、アルツハイマー型認知症は女性に多くみられますが、レビー小体型認知症は男性に多い傾向があります。

明確な原因は不明ですが、脳の広い範囲にレビー小体という異常な蛋白がたまり、脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の病気です。

1990年代の後半になって広く知られるようになった比較的新しい病気の一つです。

レビー小体が大脳皮質に広くあらわれると、もの忘れなどの認知症の症状が発生し、それが脳のもっと下の脳幹部分に現れると、ふるえが起きたり、歩きにくくなるなどの動作に関する症状も発生する、と言われています。

レビ一小体病には3徴と呼ばれる特徴的な症状があります。

4-2-1 認知機能の変動

時間や場所、周囲の状況に対する認識や会話をした際の理解力などに主に見られます。

状態が良い時と悪い時の差が目立つという症状です。

4-2-2 パーキンソン症状

体や表情が硬くなる、体の動きが減る、手が震える、バランスを崩しやすくなってくる、動きがぎこちなくなる、姿勢が前傾になってくる、小股で歩く、突進して止まれなくなるなどなど、いくつかの運動症状が出現する状態のことです。

併発して、立ちくらみや失神、便秘などの自律神経症状が発生することもあります。

そのほか、誰かがいる気配がすると感じたり、家族が偽物だと思ったり、自分の家ではないと思ったりする妄想が出ることもあります。

4-2-3 繰り返し出現する幻視

実際には存在しないものが見えてしまう症状ですが、人や子供が見えると言われることが多くあります。

また幻視は夜間に多くなる傾向があるとも言われています。

 

上記に代表されるように、レビー小体病の方にはさまざまな精神症状が出現する可能性があります。そのため統合失調症の妄想や幻聴の治療薬を投与するケースもあります。

しかしながら、これらの抗精神病薬の副作用が発生しやすいという特徴もあります。

物忘れも目立ちますが、アルツハイマー病の患者さんと比較すると、軽度であることが一般的です。

幻視が強く出るタイプや、パーキンソン症状が目立つ方など、同じレビー小体病でも人によって症状の出方や進行の速さに個体差があります。

4-3 血管性認知症

脳梗塞や脳出血などによって発症する認知症です。

脳の場所や障害の程度によって、症状が異なります。

そのため、できることとできないことが比較的はっきりとわかれていることが多くある症状でもあります。

手足の麻痺などの神経症状が起きるケースもあります。

5 「認知症かも?」と思ったら

「加齢に伴う物忘れ」と「病気である認知症」は種類が異なります。

例えば、

加齢による物忘れ 病気である認知症
体験の一部を忘れる(昨日の晩御飯が思い出せない) 体験の全てを忘れる(ご飯を食べたこと自体を忘れる)
はっきりとした進行が見えない はっきりと進行が見える
物を置いた場所が分からなくなったり、知人の名前が出てこなくなったりするなど、生活に不便をきたす 外出先で迷子になったり、火の始末を忘れるなど、生活に障害が生じ、援助がなければ生活が困難になる
物忘れを自覚して、がっかりとしたり、悔しがったりする 物忘れの自覚がないため、物忘れを指摘されると怒り出したりする

上記のように「加齢に伴う物忘れ」と「病気である認知症」は状態の違いが顕著に現れます。

もし認知症の可能性が見込まれる場合には早期診断による早めの対応が大切です。

5-1 認知症を疑う8つのサイン

認知症は他の病気のように自ら進んで受診することの少ない病気です。

「これまでと何か違う…」と本人が思っても自らが病院に行くことはあまり多くはありません。

そのため、周りの家族が「これまでと何かが違う」という些細な「認知症のサイン」に素早く気づき、専門の病院で診断を受けさせる必要があります。

  1. 同じことを繰り返し言うようになった
  2. 好きだったことを急にやらなくなった
  3. 大事なことを思い出せなくなった
  4. 物事に対する興味関心を示さなくなった
  5. 今がいつなのか、今どこにいるのか分からなくなった
  6. 今までできたこと(料理などの家事や趣味など)の手順が分からなくなった
  7. 話が通じなくなり、会話が噛み合わなくなった
  8. 簡単な計算やお金の勘定ができなくなった

もちろん程度の差こそありますが、上記の8項目が生活の中で垣間見えたら、認知症の可能性は0ではないかもしれません。

6 認知症の診断は病院のどこで受けるの?

出典:https://twitter.com/e4u_eikaiwa

認知症の診断は案外どこですればいいのか迷うものです。

ですが窓口は意外と多く用意されています。

「物忘れ外科「認知症外来」「精神科」「神経科」「脳神経科」「メンタルクリニック」「老年科」「心療内科」などの看板を掲げている診療科をメインに考えてみてください。

その時は予約時に「もの忘れの相談」であることをしっかり伝えることが重要になります。

現状かかりつけのお医者さんがいる場合には、招待状をもらえると確実です。

7 認知症の方と接する時の心得

出典:www.rvunitedhomecareservices.com

認知症の方は認知能力が衰えても感情は豊かで敏感。

できないことを怒らず、できることを手助けする気持ちが大切になってきます。

7-1 心がけたいこと

病気になるまでの生活が人それぞれであるように、病気になってもその個性は人それぞれです。

認知症の方の、これまで生きてきた人生に配慮して接することをしっかりと意識しましょう。

また認知症になったとしても本人の感情やプライドが失われるわけではありません。

批判や軽蔑には極めて敏感なので、マイナスな言葉は避けることが求められます。

加えて、徘徊や暴力などの周辺行動には、そうした行動を誘発する「不安」「体調不良」「運動不足」「怒り」などの原因があります。

原因をしっかりと特定し、対応すれば大きく改善する可能性もあります。

8 認知症に関する相談窓口とサポーターを活用しよう

出典:http://www.ikegamihosp.jp/jyushin/madoguchi.html

なかなか個人で対応するのは難しい認知症。

困った時は「地域包括支援センター」に相談することも選択肢に入れておきましょう。

また、住んでいる町の認知症の専門家やボランティアの方への相談も効果的です。

8-1 地域包括支援センターの認知症対策

「地域包括支援センター」とは、認知症についての相談窓口です。

困ったことがあれば気軽に相談してみてください。

医療機関、介護期間、地域団体などとの連絡調整も行ってくれます。

さらに認知症の方の財産管理や諸々の契約に関しての相談も可能です。

財産を守ったり契約で騙されないようにすること(権利擁護)の窓口としても利用しましょう。

家族会を開いていたり、講演会などでの認知症予防、地域密着型のPR活動などを行なっているセンターも存在しますので、一人で抱え込みそうになった時は迷わず相談しましょう。

また、近所で認知症の方が虐待されているのに気づいたら、「高齢者虐待通報窓口」へ連絡しましょう。

8-2 認知症サポーターの認知症対策

認知症を正しく理解し、支援してくれる方々です。

厚生労働省が「認知症を知り、地域を作るキャンペーン」の一環として行なっている「認知症サポーターキャラバン」で養成された方々なので、安心です。

銀行のATMの前で認知症の高齢者が困っている時などに銀行員の認知症サポーターが助けてくれるなど、さりげなく地域に浸透しています。

困った場合はぜひ相談してみましょう。

9 国の認知症戦略「オレンジプラン」

2025年問題に代表されるように、2025年には認知症患者が65歳以上の5人に1人、計730万人以上にものぼると推計されています。

認知症は日本が抱える深刻な課題として認識されてきています。

激増が予測される認知症患者に対する対策を強化するために、2013年に国は「オレンジプラン(認知症対策推進5ヶ年計画)」を「新オレンジプラン(認知症国家戦略)」に再編し、目標を引き上げています。

新オレンジプランの7本柱にも着目しておきましょう。

9-1 認知症患者自身とその家族が満足できる体制にする

認知症患者や家族の気持ちを重要視したシステムを目指しています。

9-2 適時適切な医療、介護を行える体制にする

「早期診断」「早期対応」を旗印に掲げ、2019年3月末までに全市町村区に対して「認知症初期集中支援チーム」を配置。

「かかりつけ医」6万人の研修も実施します。

9-3 若年性認知症の施策を強化する

65歳未満の働き盛りに発症する「若年性認知症」に対しての理解を広め、対策を行います。

9-4 介護者への支援「認知症カフェ」を設置する

2018年から全市町村区に「認知症地域支援推進員」が配置され、「認知症カフェ」の導入も進みます。

9-5 認知症サポーター800万人を育成する

認知症の正しい知識があり、地域で認知症の人や家族を手助けする「認知症サポーター」が2018年3月末までに800万人誕生します。

9-6 認知症の「見守りネットワーク」を充実させる

認知症患者の徘徊などに対する「認知症ネットワーク」を充実させる

9-7 2020年までに「認知症根治薬」の開発を目指す

早期の認知症の診断方法を2015年までに確立し、根治薬の治験を2020頃までに開始する計画です。

10 「認知症初期集中支援チーム」も活用しよう

オレンジプランの一環として「認知症初期集中チーム」も発足しています。

悩んだ時はぜひ活用したい制度の一つです。

この章では認知症初期集中チームに関して簡単にご紹介していきます。

10-1 役割

専門家チームが初期症状の段階の認知症の方や、認知症お可能性がある人の住まいを訪問します。

その後集中的(約6ヶ月)に早期診断、早期対応を行いサポートします。

10-2 対象者

認知症(可能性ありの方も含め)で、在宅で生活しており、40歳以上の下記のいずれかの方。

  1. 認知症疾患の臨床診断を受けていない方
  2. 継続的な医療サービスを受けていない方
  3. 適切な介護保険サービスに結びついていない方
  4. 診断されたが介護サービスが中断している方

10-3 配置場所

地域包括支援センター。

病院や診療所、役所なども該当。

10-4 チーム員

専門医1名+看護師など医療保険福祉の専門職2名以上

10-5 サポート内容

家族の訴えを受けて、まず住まいを訪問します。その後状態を評価し、相談に応じてアドバイスを行ってくれます。

まとめ

いかがでしたか?

認知症についてご紹介してきました。

「認知症になったとしても本人の感情やプライドが失われるわけではない」という認識を持って、誠意ある対応を心がけることが大切です。

状態によっても対策は様々なので、まずは抱え込まずに地域の専門家に相談してみてくださいね。

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