介護と密接になってきている現代で、高齢者のために役立つ介護用品は欠かせない存在となっています。
これまでご紹介してきたものでいうと、ベッドや歩行補助杖、手すりや車椅子など様々な介護用品があります。
入浴や排泄をサポートしてくれる用品なんてものもあります。
様々な介護用品がある中で、実はまだご紹介していないものがあります。
それは…。
介護用の靴です!
「介護に靴なんて使うの?」
なんて思う方もいらっしゃるかもしれません。
確かに車椅子などと違って街中でも意識して高齢者の方の足元を見たりはしないのであまりピンとこないですよね。
そこで今回は介護用の靴について触れていきながら高齢者にとっての靴の重要性などを知っていきましょう!
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目次
1 介護用の靴とはどんなものなのか?

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ではまず初めに、介護用の靴とはどんなものなのか?というところからお話ししていきましょう。
「介護靴」「介護シューズ」とも呼ばれるもので、病気や怪我など体の状態に合わせて高齢者の足にかかる負担を減らすために使うものを言います。
※以下、介護靴と表記します
「リハビリシューズ」という言葉もあり、どのような違いがあるのか悩んでしまうところですが実は大きな違いはありません。
リハビリシューズは室内でリハビリ用に履くものなのであくまで名称でのくくりになります。
では、介護靴にはどんな特徴があるのでしょうか?
主に挙げられる特徴としては、
- 着脱がしやすい
- 軽くて柔らかいものが多い
- 左右でサイズが違うものがある
- 片足だけでの購入も可能
- つま先、かかとが上がっているものが多い
- 撥水加工がしてある
などがあります。
このそれぞれの特徴がそのまま介護靴を選ぶポイントになりますね!
では、さらに深掘りしていきましょう。
1-1 着脱がしやすい
高齢になると体が思うように動かなくなってしまいます。
病気や怪我を抱えているとさらに顕著です。
介護靴は着脱がしやすいように足を入れる穴が大きかったり、マジックテープで簡単に履けるものがあります。
また、インソールの取り外しができるものもあるので足がむくんでいても着脱がしやすく、清潔感も保てるのでいいことづくめですね!
着脱が楽であれば歩く意欲も湧きますし、介護をしているご家族の方も靴を履かせやすいとストレスが少なくスムーズな介助ができます!
反対に着脱がしやすいぶん脱げやすいということにもなりますので、歩行中にうっかり靴が脱げてしまって転倒事故などに繋がる可能性もありますので注意が必要ですね。
1-2 軽くて柔らかいものが多い
先ほどの着脱のしやすさにも繋がりますが、介護靴には軽くて柔らかいものが多いです。
極端な話になりますが、例えばブーツのようなものだと重さや硬さで足に負担がかかりやすいですよね?
おしゃれとは少し離れてしまいますが、着脱のしやすさと合わせて軽さと柔らかさも介護靴を選ぶ際に気にかけて見てはいかがでしょうか!?
1-3 左右でサイズが違うものがある
健康な方でも足のサイズが左右で異なるという方がいらっしゃいます。
足への負担を最小限に抑えるために足のサイズは左右共に測ってあげましょう。
仮にそこを怠ってしまって片足だけサイズが合わない…となってしまうとストレスにもなりますし、サイズが合わなくて足に負担がかかって症状の改善に悪影響が出てしまいますのでしっかり測っておきたいですね!
1-4 片足だけでの購入も可能
介護靴は片足だけの購入も可能となっています。
片足だけに病気や怪我、むくみなどが出ている場合や、先ほどの左右でのサイズ違いがある場合の対策としても役立ちます。
取り扱っているショップごとに片足だけの取り扱いがあったりなかったりするので事前に調べた上で購入しましょう!
1-5 つま先、かかとが上がっているものが多い
通常の靴とは大きく異なる点で、介護靴はつま先とかかとが上がっている場合がほとんどです。
高齢になってくると足首の柔軟性がなくなってくるのでつま先が上がりにくくなってしまいますので、介護靴で柔軟性をカバーします。
また、かかとを上げることで歩行がしやすく着地もしやすくなるので転倒事故を防止する役割も果たしてくれます。
1-6 撥水加工がしてある
高齢になって足が思うように動かせなくなってしまうと、外出先で水たまりを避けて歩くことが難しくなってしまいます。
水たまりにハマると濡れて不快感があったり臭いが出てしまいます。
外出の意欲にも影響が出てしまいますので、撥水加工が施されているものを外出用に用意しておいてもいいかもしれませんね!
2 介護靴にはどんな種類があるのか

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介護靴の種類として挙げられるのは、
- ファスナー付きのタイプ…外を歩くときに向いている
- 内側がゴムで履きやすくなっているタイプ…介助なしで履く時に向いている
- ベルトで調整ができるタイプ…足の甲にゆとりを持たせられるのでむくみなどの対策になる
- つま先がないタイプ…むくみや足の変形への対策になる
- 柔らかい素材のタイプ…あまり外を歩かない方向け
- 足先が柔らかいタイプ…リウマチや外反母趾の対策になる
- マジックテープで留めるタイプ…ベルトのタイプ同様に足の甲の負担を軽減してくれる
主にこれらが挙げられます。
それぞれの症状や使用したいシチュエーションなどに合わせて選びましょう!
3 症状や目的ごとにおさえておきたいポイント

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ここでは介護靴を購入する際におさえておきたいポイントについてお話ししていきましょう!
介護靴は主に、
- 外出をする時
- 足がむくんでいる時
- リウマチなどの対策
などの場合や、膝に痛みがあったり義肢装具を使用している場合などにも役立ちます。
使用する際、選ぶ際にどんなところに着目して購入するかといったポイントを具体的におさえていきましょう。
3-1 外出をする時
外出用に介護靴を選ぶ際におさえておきたいポイントは、
- 横幅が選べるタイプ、ファスナー付き、ゴム付きのタイプなどがあるので歩く距離やよく使う道の特徴に合わせて選ぶ
- 足を入れる穴が大きいかどうか
- 履きやすく、脱げにくいか
- 左右のサイズ違いや、片足のみの販売をしているところがあるか
- 持っている服などに合わせられるおしゃれなものがあるか
など、外出時の安全面や使いやすさはもちろん、おしゃれにも使えるかどうかというところに着目しておきたいですね。
3-2 足がむくんでいる時
足がむくみがちな方が介護靴を購入する際にはどんなところに重きを置けば良いのでしょうか?
主に、
- むくみに合わせて足の甲の部分をベルトやマジックテープで緩めることができるか
- 硬さは足の状態にあっているか
- 室内用として使用しやすいか
- 脱着の解除がしやすいかどうか
- 水虫などの予防はできるか
などがあります。
足がむくんでいる方が介護靴を使用するということは、どちらかというと外出用ではなく室内用として考えておく方が良いでしょう。
3-3 リウマチなどの対策
リウマチなどの症状の対策として使用する場合には、
- 足の変形にも対応できるように足の甲の部分が伸びて柔らかいか
- 外反母趾、内返しの対策になるか
- 足に馴染みやすい素材かどうか
- 室内用として適しているものか
リウマチや外反母趾などで介護靴を使用する際には、先ほどと同様室内用として使用するのがメインになります。
3-4 膝の痛み、義肢装具を使用している場合
膝に痛みがある場合には膝痛用の介護靴があるか調べてから購入するのが良いでしょう。
膝痛に効果があるインソールもあるので合わせて購入してみてもいいかもしれませんね。
義肢装具を使用している場合にも同様に、義肢装具にも対応できるものがあるかどうかを事前に調べておきましょう!
4 購入金額

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それでは実際に介護靴はどのような価格帯で販売されているのか?といったところにスポットを当てていきましょう!
いくつかご紹介していきますので購入の際の参考にしてみてくださいね!

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- 快歩主義 健康快適シューズ 幅広
- ¥4,785〜

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- 介護シューズ あゆみ 早快マジック
- ¥2,020〜

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- パンプス リハビリシューズ 足元応援 ゆったりフィット
- ¥1,861〜

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- 介護シューズ リハビリシューズ 甲バンドタイプ
- ¥1,688〜

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- ファーストレイト ギプスシューズ
- ¥1,340〜
まとめ

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今回は介護靴についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
外出用、室内用で効果的な機能が異なったり、症状ごとにも適した種類があったりと意外と奥が深いですよね。
外出時にはおしゃれにも気を遣いたいですから、選ぶポイントにも幅が増えて選んでいるうちに楽しくなってくるかもしれませんね!
介護靴と合わせて外出時に使用することが多い介護用品の「歩行補助杖」についての内容も合わせてご紹介しますので合わせてご覧ください!
「歩行補助杖はどんなものがあるの?代表的な4つの種類と特徴」
また、介護靴を室内で使用する際には、ご自身の体の状態と改めて向き合う機会になりますし、常に体を守ってくれる一番身近なサポーターになってくれますよ!
介護靴は高齢者の足元を様々な角度から支えてくれるとても大切な介護用品なんですね!
今回ご紹介した内容で介護靴の利用を考えている方、利用しているけどよくわからない…といった方々のサポートができれば幸いです。
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