介護に関する様々な需要が高まっていく中で、私たちの生活にあまり馴染みのない技術も導入されつつあります。
皆様は介護の現場で活躍する「介護ロボット」というものががあることをご存知でしょうか?
ロボット、と聞くとどちらかといえば工場などの製造に関わる場所で活躍するといったイメージが強いかもしれませんね。
確かに介護ロボットの制度自体が始まったのが2010年ですから馴染みが少ないのも当然です。
「人の手による介護じゃないと少し怖いかも…。」
といった意見もあるかもしれませんが、実際にどういうものなのかを知っておくことは今後の介護にとって不利益なことではないでしょう。
そこで今回は介護ロボットとは何なのか?
どういったことができてどんなことを知っておくと良いのか?といったことについて触れていきたいと思います。
それではいってみましょう!
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目次
1 介護ロボットとは?

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それではまず、介護ロボットとは一体どのようなものなのか?といったところからお話ししていきましょう。
介護ロボットとは名称の通り要介護者の介護を行うもので、私たちが行う介護をサポートするために導入されています。
厳密には「介護ロボット」という定義はまだなく、「介護支援ロボット」や「介護福祉ロボット」「生活支援ロボット」といった名称で呼ばれることもあります。
また、介護用ロボットは高齢者のサポートだけでなく、介護を行う方の負担を軽減するといった目的もあります。
介護を必要としている人口が増加している反面、介護の現場での深刻な人員不足が目立ってきています。
そういった問題を解消するための解決策としても介護ロボットが今注目されつつあります。
2 どんな種類があるのか?

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では具体的に介護ロボットにはどのような種類があるのでしょうか?
介護ロボットには、
- 介護支援型
- 自立支援型
- コミュニケーション・セキュリティ型
主にこの3種類があります。
それぞれの特徴について触れていきましょう。
2-1 介護支援型
高齢者の入浴や排泄、移乗といった介護の支援を行ってくれるタイプで高齢者、介護者ともに負担を軽減してくれます。
実際に人間の抱き上げを可能にした「RIBA(リーバ)」や、体に装着するスーツのようなタイプが代表的なものとして挙げられます。
また、面白いことに日常生活でも見かけることも多いあの「ルンバ」も介護支援型のロボットに分類されているのです。
「RIBA」

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「ロボットスーツ HAL」
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「ルンバ Roomba」
画像出典:http://gigazine.net/news/20150917-irobot-roomba-980/
2-2 自立支援型
続いて自立支援型ですが、高齢者の歩行や食事、リハビリや読書といった高齢者が自身で行う行為のサポートに特化したタイプとなっています。
一部をご紹介させて頂くと、市販のシニアカーのバッテリーを長距離での走行が可能なものに変更した「MIO(ミオ)」や、全方向への移動が可能な「歩行王(あるきんぐ)」というトレーニングマシーンのような形のロボットがあります。
また、「マイスプーン」という食事の介助を行うロボットがあり、机の上に置いて高齢者の体調に合わせて自動、半自動などを選択して食事をサポートします。
「MIO」
画像出典:http://www.fukushi.com/news/2007/10/071004-a.html
「歩行王(あるきんぐ)」
画像出典:http://robot.watch.impress.co.jp/cda/parts/image_for_link/41052-1302-21-1.html
「マイスプーン」
画像出典:http://tanabe-kihei.co.jp/kaigo-buy/syokuji/421/
2-3 コミュニケーション・セキュリティ型
こちらは介護というよりはどちらかというと安全面や癒しの面といったところのサポートがメインになります。
代表的なものとして高齢者がお湯を使った際に無線機能で離れたところに住んでいる家族に情報が転送される見守り機能付きのポットが挙げられます。
また、「ロビ」などに代表される会話などのコミュニケーション機能に特化したタイプや、バイオリンの演奏でリラックス効果を与えてくれるものまで用途は様々です。
「i pot」
画像出典:http://wellib.jp/wp-content/uploads/2016/02/41c21eb2380a3a4677659d6d937b3bda.jpg
「ロビ」
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3 介護ロボットが果たす役割

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前項では介護ロボット主な特徴について触れてきました。
続いては介護においてロボットがどんな役割を果たすのか?といったところについて触れていきたいと思います。
介護の現場で果たすべき役割として開発の際に重点的とされている機能が、
- 移乗介助機器(装着型)
- 移乗介助機器(非装着型)
- 移動支援機器(屋内用)
- 移動支援機器(屋外用)
- 入浴支援機器
- 排泄支援機器
- 見守り支援機器(介護施設用)
- 見守り支援機器(在宅介護用)
主にこの8つです。
高齢者の体調や介護を必要とする場所や場合などによって重点的に開発されているのでそれぞれの需要にピンポイントで応えることが可能となっていますね。
4 介護ロボットの価格について

画像出典:http://watasinokaigo.com/kaigo/kaigorobot1/page2.html
続いて気になるのが介護ロボットの金額に関することですよね。
介護ロボット自体がまだ浸透しきっていないということもあり、具体的な販売体制が確立されてはいません。
ですのであくまで参考にはなってしまいますが、一般的なルートから購入できる介護ロボットの主な購入価格をご紹介します。
4-1 主な価格

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- Robi ジュニア
- 17,400円〜

画像出典:https://www.amazon.co.jp/
- iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ
- 57,800円〜

画像出典:https://www.amazon.co.jp/
- ロボットアシストウォーカー
- 96,928円〜
4-2 補助金について
ちなみに、事業所を対象とした介護ロボットの導入の強化を目的とした補助金の制度も注目されてきています。
これまでの内容で少しでも興味が出てきたら高齢者の体調や希望などを配慮した上で介護ロボットの有無も施設選びの基準にしてみるのもいいかも!?
近い将来、皆様の身近な高齢者の方が入所する施設内で介護ロボットが活躍しているところを見ることもあるかもしれませんね!
5 導入の利点と欠点

画像出典:http://www.shikoku-np.co.jp/national/science_environmental/print.aspx?id=20100120000349
どんなものにもやはり利点があれば欠点もあります。
ここでは介護ロボットを導入するにあたって注目される利点と欠点について触れていきたいと思います。
5-1 利点
介護ロボットの導入として挙げられるものの中でもっとも大きいのはやはり介護者の負担を軽減できるといったことでしょう。
要介護者は大人なので決して体重が明るいわけではないので介護者の肉体にかかる負担は相当なものです。
肉体的な負担がかかるとともに、それに対する嫌悪感や介護自体をやりたくないな…という精神的な負担が発生します。
介護ロボットを活用することでそういった負担が激減しますね!
また、そういった介護者の負担に対して高齢者が感じる後ろめたさを解消できるといったところも強みでしょう。
5-2 欠点
先ほども少し触れましたが、介護ロボット自体がまだ一般には浸透しきっていません。
なので一般的なルートでは購入が難しかったり、購入できてもやはり金額が…といった面で需要とのズレが生じてきます。
また、大きなものになるとスペースを取ってしまうといった問題や、使用方法が難しくて結局持て余してしまうといったことも発生してしまう可能性があります。
欠点というよりは介護ロボットの現状、課題といえるところでしょうか。
現状、技術としては実装されていて今後の導入が身近なものになってきてはいますが、こういった問題を解決することが普及のための課題であり近道であると言えるでしょう。
まとめ

画像出典:http://www.infini.co.jp/sb/img/img1934_Franc2Robot.jpg
いかがでしたか?
今回は介護ロボットについてご紹介してきました。
何度も触れているようにまだまだ浸透しきってはいませんので今すぐ役に立つ知識ではないかもしれません。
ですが備えあれば憂いなし、なのであくまで今後のための知識としてご覧いただければと思います。
いずれ介護ロボットが一般的にさらに普及されてきた時に事前に知っておいた知識が役に立つことがあるかもしれませんから…。
もし興味があれば身近な介護施設でロボットが導入されているところを調べてみるのもいいかもしれませんね!
今回ご紹介した内容を介護ロボットが普及されるいつかのための備えとして持っていていただけると幸いです。
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